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第3回 超異分野学会in墨田2014開催報告

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3月21日(祝)、すみだ産業会館で超異分野学会2014を行いました。このイベントは、超異分野学会墨田区発でものづくりオープン・イノベーションのプラットフォームを構築する一歩として多様な人材を巻き込む下地をつくるため、また町工場と研究者が連携して新しいものづくりに挑戦し、研究現場の製品開発を加速させるための出会いをもたらすために昨年度から墨田区と連携して行っています。

<当日プログラム>

10:45 新分野ジョイントセッション

13:00 超異分野交流会

14:00 ポスター・ブースセッション

14:10 町工場のための研究者ツアー①

    14:50 リケジョ×町工場 ものづくりワークショップ

    14:50  研究者のための町工場セミナー

    14:50 よしもと芸人によるサイエンス漫才研修

    15:50 町工場のための研究者ツアー②

16:30 超異分野シンポジウム

18:30 閉会

19:00 懇親会

◆新分野ジョイントセッション

研究現場でものづくりニーズを持つ研究者を区内事業者とマッチングし、製品開発のシーズをつくるイベントを行いました。

当日の様子

テーブルA 聖マリアンナ医科大学 川島一公さん

菌を通さない卵巣の体外培養装置をつくりたい、という川島さんのニーズに対して、市場で出回っている膜や接着剤の情報提供とアイデアブラッシュアップを行いました。

テーブルB 中央大学 戸森央貴さん

人工筋肉という素材に対して医療用途以外の用途での使用方法をディスカッションしました。町工場から出た、金属プレス加工の現場で小型で高出力なアクチュエーターとして使えるのではないか、という話で盛り上がりました。

テーブルC 東京大学 池内真志さん

細胞培養時の培養と送液のための流路をシリコンゴムを使って手作りで行っている。その品質を安定させたい、という要望に対して、シリコンゴムを鋳型から外す際にゴムがちぎれる問題をプレス成形で大量生産できる可能性が示唆されました。

テーブルD 東京理科大学 飯島一智さん

精密度の高い1mm以下の微細流路をつくる際に、精度高く量産できる方法を考え、プラスチック加工企業さんから作り方を変えずに精度を高められる方法が提案されました。

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◆超異分野交流会

以下の発表者から自らの研究でコラボレーションしたい話題について発表がありました。

1. 新井 亮一 (信州大学)  「限定アミノ酸セットによる原始的人工ヘムタンパク質の創製」

 2. 雨宮 智宏 (東京工業大学)「レーザープロセシングを利用した光通信素子の開発」

 3. 池内 真志 (東京大学)「ガラス化コラーゲン薄膜微細成型プロセスによる再生医療デバイスの開発」

 4. 内田 健太郎 (北里大学)「機能性コラーゲン材料を用いた運動器再生法の確立」

 5. 川島 一公 (聖マリアンナ医科大学) 「臓器培養器の開発」

 6. 戸森 央貴 (中央大学) 「空気圧ゴム人工筋肉とMR流体を利用した瞬発力発生と制御」

 7. 津川 翔 ( (筑波大学)「ソーシャルメディアの大規模データを利用したうつ傾向の推定」

 8. 水口 佳紀 (東京工業大学)「生体組織再生の実現に向けて」

 9. 粕谷 昌宏 (電気通信大学)  「ワイヤ牽引駆動5指型筋電義手の開発」

10. 元根 啓佑 (京都大学) 「日本初の個人向け大規模遺伝子解析サービス『ジーンクエスト』」

11. 興野 悠太郎 (株式会社MOLCURE )「SmartSensor」

12. 大山 峻(東京理科大学)「マイクロ流路技術による多糖複合ファイバーの作成とファイバー中へのタンパク質の内包」

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◆ポスター・ブースセッション

研究者同士の自由交流のほか、研究の専門家ではない人たちのために、ポスターを解説つきで回るツアーが行われました。

会場のポスターを2回に分けて弊社のスタッフと共に回りました。研究者が改めて自分の研究紹介をしたり、参加者からの質問を受ける中で、弊社のスタッフがポイントを補足します。少人数で距離の近い雰囲気の中で、参加者からの質問が出やすく、また参加者は超異分野交流会でわからなかった点が改めて理解でき、大いに楽しんでいました。さらには、研究者にも参加者からフィードバックがあり、説明の仕方についてアドバイスがあったため、双方実りのあるツアーとなりました。

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◆研究者のための町工場セミナー

深海探査艇「江戸っ子1号」や電気自動車「HOKUSAI」などで大学との連携実績を多くもつ、墨田区の金属加工企業、浜野製作所の浜野社長より、研究者が町工場と連携するためのコミュニケーションのコツについて披露されました。加工対象の違い、納品先の業界の違いによって町工場の種類ややり方が異なることや、行政の窓口として中小企業センターや産業経済課の役割を紹介。思いベースで共感できる企業を見つけることが大切、とお話いただきました。

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◆リケジョ×町工場ものづくりワークショップ

日々実験を頑張っている理系女子の日常の不便を解決しよう!と町工場の匠と理系女子が研究現場のものづくり、「理系女子を増やすアイテム」について議論しました。

「デザインアプリを使ったオリジナル白衣」「持ちやすい試薬びんのふた」「おしゃれな保護めがね」「無菌ハンドクリーム」など、理系女子を助ける様々なアイデアが生まれていました。

今回出たアイデアの一部、はリバネスのエンジニアリングガレージプロジェクトにて実際に開発していきます!

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◆よしもと芸人によるサイエンス漫才研修

研究者が異分野交流を行うにあたって必要なコミュニケーションのマインドを学ぶため、漫才を使ってコミュニケーションの型を習得しました。実際の吉本興業株式会社所属の若手芸人から、研究者が漫才指南を受けていました。

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◆超異分野シンポジウム

「異分野連携から起こるものづくりオープン・イノベーション」というテーマで、異分野連携に積極的な企業の方や新しいものづくりの場作りをする方たちに、先進事例をお話いただきました。

第一部 異分野連携でイノベーションを生む先駆者たち

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AZAPA株式会社代表取締役社長&CEO 近藤康弘氏 「ヒト・街とツナガル、モビリティ」

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株式会社アオキ代表取締役社長 青木豊彦氏 「変化をチャンスに 前例のないものづくりに挑む」

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墨田加工株式会社 代表取締役社長 鈴木洋一氏 「地域に根ざしたものづくり・人づくり」

第二部 あたらしいものづくりの場をつくる先駆者たち

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株式会社nomad マネージャー 吉田賢造氏 「3Dプリンターで最先端製造支援プラットフォームをつくる」

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株式会社リバネス 代表取締役CEO 丸幸弘 「墨田区発!ものづくりオープン・イノベーション拠点を目指す」

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